つづけてムーンプランナーの使い方について書いてきました。
今回もさらに掘り進めて書いてみたいと思います。

今回は「目標の立て方」についてです。
これは新しいムーンプランナーのウィッシュリストの使い方とほとんど同じです。

月は、大きくふたつのフェーズにわけられます。
新月から満月までの「満ちていく時間」と、満月から新月までの「欠けていく時間」

これはどちらがいい、悪いというものではありません。

普通目標を立てるときは、とあるひとつの状態を目指して一つの目標を立てます。
たとえば、「貯金が増えますように」
これでひとつの目標です。
それを、ムーンプランナーでは「ふたつの願い事」に分けるのです。

貯金が増えるには、なにが「満ちていく」=増えていけばいいのでしょうか?
・収入が増えなくては貯金も増えようがありません
・お金がどんどん増えるのが何より大切です
ここまでは、普通に誰でもすぐに思いつきます。

そこに、今度は「欠けていく」=減っていったらよい事を考えます。
・無駄遣いが減ったら貯金も増える
・急な出費がなければ順調にお金はたまる
ひとつの物事には、必ず裏から見るともう一つの事象があります。
この例では出費を減らすということです。

この二つの考え方を、さらにもう一度繰り返してみます。
今度は欠けていくほうから
・でも無駄遣いしないようにキリキリして貧乏臭くなるのはいや
じゃあ、満ちるほうから考えたら……
・のんびりゆったりリッチな気分でいる時間が多くなってほしい
うん、そうそう、そんなふうになりたい。
という感じになってから、元の「貯金が増えますように」という願い事をもう一度見てみる。

そうすると、なんでその願い事を考えたのか、ふと何か気づくことがあったりします。

「貯金」したいのではなくて、嫌いな職場で我慢して我慢して働くのがいやだった。
「貯金」したいのではなくて、そのくらいできなければ大人として失格な気がしていたから、その気持ちから逃れたかった。
「貯金」したいのではなくて、買うたびに後悔するような買い物ではなくて、もっと充実した買い物ができるようになりたかった。

心の底に沈んだ小さい光る小石を拾い上げるように、「願い事」を通して「ほんとうにほしいもの」が急に現れたりします。
それはとても優しくて、無理がなく、ちょっとだけ幸せな感じがします。

すぐにそこにたどりつけるわけでもありませんが、ムーンプランナーでは、新月のページと満月のページが分かれているので、それぞれの一番広い枠の中にふたつに分けた願い事を書いておきます。
新月のページはその目標にとって「満ちていくとよい事」を書き、満月のページは「減っていくとよい事」を書きます。

目標はふたつに分けること。

それだけでも、あっという間に達成されたりします。

なぜなら、一つの目標だとすぐに飽きてしまうのだけれど、同じ目標に対して二つ以上のアプローチを持つと、飽きるどころか目標に対する「行動」が増えます。
この目標に対する「行動」の絶対量で結果が現れることは、誰しも理解していることかと思います。
ついでに、目標の「ほんとうの目的」を、すっと理解できると、心が軽くなります。
(あるいは、このままではだめだ!と強烈に雷にうたれたような衝撃が走ったりします)

目標を立てるいいやり方は、実はたくさんあります。
ムーンプランナーのやり方も、非常にポピュラーなものだと思います。

たとえば、ひとつ前に書いたやり方PDCAタイプの「計画を立てて見直して、それを次に生かす」というやり方とほぼ同じです。ライトバージョンって感じです。
ここで書いているのは目標を小分けにする、ハードルを下げるタイプのアプローチに似ています。

ただ、ムーンプランナーだけのルールは「それを月の満ち欠けにそって行うこと」です。

誰かに言われないとそういうことはなかなかやらない。
でも人に言われてやるのは非常に癪(しゃく)にさわる・笑。
自然のリズムの後押しがあるなら、そのボーナスタイムを無駄にするのは悔しいからちょっと頑張る。
そんな感じでやってみたら、あら不思議。
あれもこれも、すいすい行くじゃありませんか。

人間の意志の力なんて、わずかなものです。
自分を強く律するのは、とても難しい。
でも、ラッキータイム、ボーナスチャンスを無駄にするのは絶対にイヤ!という欲張り心は、そんな弱弱しい意志の力より何倍も強かったりします。
そもそも、自分を強く律する必要なんか、本当はないんだと思います。
心の中に、すべてはそろっているのだから、それをあえて曲げることのほうがよくない。
といっても、まあ世の中ままならないことも多いです。

だから、月とともに目標を
よくばっても、別に誰も怒りません。

あ、ただ一つだけ大切なことは忘れずに。
「他人と過去は変えられない」「自分と未来は変えられる」

とりあえず、変えられるとこから変えていきましょう。
そのうち変えられないものも変わっていくかもしれないし。