日本手帖の会主催・手帳総選挙の東京会場がこの土日、開催されました。
場所は東急ハンズ銀座店。
まだまだ販売開始から8カ月というひよっこ手帳がその会場に並びました。

J2ルーキーがワールドカップ日本代表チームに招かれたような気分です。
まわりは大きなお店で取り扱っているような、いえ、小さな本屋の手帳コーナーにも置いてあるようなメジャーなメーカーの手帳から、ちょっとマニアックに作りこまれて、これまた沢山販売されているような手帳の間に、ぺらっとムーンプランナーが置かれたわけです。
なんというか、きっと見劣りするだろうな、と心の中では思っていました。

でも、実際に見てみると、そんなことはなかったです。
確かに厚みのある立派な装丁の手帳とは違うけれど、この薄さや半年サイズには正当な理由があって、これはこれでやっぱりよかったんだと思いました。

自分でそういうふうに作ってきたはずだけど、やっぱり多くの人の評価をもらうのは、怖いものです。
どうしても気持ちが防御態勢になってしまって、最初から価値を低く見積もってしまって、傷つかないようにしてしまいます。
それでもやっぱり多くの人の評価というのはとても重要なもので、場合によっては「結構うまくいってる!」と再確認することもできます。
今回は、思っていたよりもちゃんとムーンプランナーは完成されていたんだと実感することができました。

実は、自分がゼロから考え出したものが東急ハンズに並ぶのは2度目なのです。
一回目に作ったものは、今でも毎年バレンタインとホワイトデーの時期に各店舗で並んでいるようです。

もともと何かを作ったり、自分でデザインしたりする人間ではないわたしが考えたものが、今回は販売はなかったにせよ二回も東急ハンズという大型店に並んだというのは、不思議な感じがします。
それを夢見ていた事は一度もないけれど、そういう栄誉をもらえた。
(少なくとも私にとっては光栄なことです)

これって、わたしが「こうなりたい!」と強く願った人生とはちょっと違うかもしれないけれど、確かに「たくさんの人に見てもらえる、買ってもらえる場所へ行きたい!」と強烈に願っていた事でもあって、それはそれで願いが叶っているんだなあと。
じゃあどういう人生なら満足なのか、というのは、いろんなことがうまくいったり失敗したりしている中で、どんどんわからなくなっているような気もしたり。

こんな人生になることは、小学生のころに考えたこともありませんでした。
中学生の頃も、そのあとも。

何が成功なのか、失敗なのかも、もうよくわかりません。ただ、願っていたことは少しずつかなっているし、きっと目隠しの手探りであっても、これでいいのかなと自信なく自問自答できるだけで上等なのかもしれません。

手帳総選挙はこの後神戸、大阪、横浜と巡回予定です。