新月の願い事は、かなり一般的になっていたのかと思ったのですが、意外にそうじゃないみたいなので一度詳しく書いておきたいと思います。
新月の願い事は、アメリカの占星術師ジャン・スピラー氏が提唱し、そこから世界的に広まっていったようです。
なので、まず気になるという方はググって一般人が書いたブログなどを読むよりも、バイブル的存在のこちらの本を読みましょう。
ほとんどの新月の願い事サイトに出てくるものは、この本の情報がそのまま載っていると思って間違いありません。
私が新月予報としてFacebookページに書いているのも、こちらの内容のダイジェスト版になると思います。
さて、この新月の願い事(新月のデクラレーションという人もいます)のやり方を簡単に書いておきます。
1 新月時間を過ぎたら願い事を紙に手書きで書く。必ず新月時間を過ぎてからにする
2 願い事は2個以上、10個まで。願いが一つしかない場合も、二つ以上にする
3 その時の新月が起こる星座によって叶いやすい願いがあるので、それも参考に
本にはこのような内容でかかれています。
さらに派生して、なぜか「紙はピンクが良い」とか「ピンクのインクで書くと叶いやすい」などという説も発生。雑誌ゆほびかなどで何度もピンクの紙が付録に付いていました。
書く内容はすべて叶ったと想定して書く、という流派(?)の人もいます。
たとえば、病気が治りますように、ではなく「私は病気が治って元気に散歩をしています」などという形だそうです。
願い事の最後に「この願いはすべて叶いました。宇宙に感謝します」とかく流派や、「自分の願い事だけではなく、他の人の願い事も叶うように願うとより願いが叶いやすい」(・・・結局自分の夢を叶えたいからそう書くという下心感がすごいような気がするけど)という流派や、とにかくいろんな流派があります。
さらにさらに、「新月アドバイザー」みたいな肩書きで活動されている人もいるそうです。みんなで新月の願い事を書くセミナーの先生らしいです。
これほど左様に、新月の願い事は広まっておりまして、だんだん訳の分からない状態になっているような感じでございます。
個人的には、どの流派に属されても結構だと思いますが、はじめて知ってちょっと見てみたい、やってみたいという方は、なにもググらずに本を読んでください。
とにかく何もググらずに!
ググってタダで情報を得ようとしてはいけません。源流を一度自分の目で確認することが、どうしても必要なのです。
で、ご参考までに、わたしのやり方ですが。
まず、時間だけは守ります。
時間についても諸説あり、絶対ルールは新月時間を過ぎてから書き始めるということです。新月時間までは月が欠けていくので、そこを過ぎないと月が満ちていく時間にならないからです。
新月時間から4時間または8時間はとても強い新月のエネルギーがあるといわれています。最長48時間まで。
そのなかでボイドタイムが発生したら、そこは避けるといいという説もあります。
わたしは、新月時間がすぎたら、というところしか守りません。
手書きということは守っていますが、その時持っているノートに書いたり、紙に書いたり、あまり定まっていません。
願い事の数も、あんまり気にしません。箇条書きと言うより、事業計画のようなものを書いている事の方が圧倒的に多いです。
でも10個以内というのは時々思い出します。書きすぎて散漫になってしまう事を避けるようにします。事業計画だけでなく、プライベート的なことも書き足そうかなと、視点を変えるのに役に立っている気もします。
実際一番よく書いていたのが、最高のシナリオ。
世の中はみんな最悪のシナリオを好意で送ってくれますが(忠告という形をしていたり、心配という形だったり)、なぜか誰も最高のシナリオは描いてくれないのです。
逆に言うと、最悪のシナリオは誰でも想像できるのですが、最高のシナリオは自分自身でしか描くことができないとも言えます。
じゃあ、書いてやりましょう。それが叶いやすいという新月の日に。
書いた紙は、どうすればよいのでしょう?
どうもしません。
でも結構恥ずかしい事を書いているので、人には見せないようにしようとはします。毎日みるという人もいるし、別に書きっぱなしで放っておく人もいると思いますが、お好みスタイルでいいと思います。
叶ったら燃やすという人もいるようですが、くれぐれも火の取り扱いにはご注意くださいね。
ピンク色の紙で書く!ということもしていませんが、その方が効きそうと思う人はぜひ素敵な方法を探してみるといいと思います。専用のインクやペンを用意して、厳かな気持ちで集中して書く、というのも、なかなか非日常的でときめくものがあります。
あと、新月の願い事をしない時だってあります!
別に絶対絶対願い事しないと死んじゃう訳じゃないですからね。
願い事をしない自由もあることを、忘れてしまわないでください。
しなかったからって願い事が叶わない訳じゃないし、願い事が消えてしまう訳でもないですよ。
大丈夫ですからね。
それと、新月じゃない日に願い事を書いたっていいんです。
ぜんぜんいいと思います。
それもちゃんと叶うと思います。
でも、わたしが新月の願い事がいいなと思うのは、「この日のこの時間に願い事を書け!叶えてやる!」という無理やり感が好きなのだと思います。
何でこの日のこの時間なのか、社会的な文脈はいっさい関係ないです。
土曜日だからーとか、仕事の忙しくない日の夕方ゆっくりお茶を入れて書きましょうとかでもなくて、「いいか、今から4時間だ!」というむちゃくちゃなスケジュールをつっこんでくる感じ。
これが、今の自分(会社から疲れて帰ってきて、友達が楽しそうにFacebookに投稿しているのを眺めてしょんぼりするような)という文脈から一方的に切り離されるような感じがして、心が軽くなるような気持ちになるのです。
この社会的文脈から切り離される感じこそが、ムーンプランナーを作った最大の理由でもあります。
もちろんムーンプランナーの新月欄に願い事を書き込んでもいいと思います。新月欄と満月欄が大きいのは、手書きで自分用にムーンプランナーの原型を書いていた頃まで遡りますが、一番最初に願い事を書くスペースが必要だと思ったからそこを大きく取ったのです。
結果的にそれがなかなかナイスなレイアウトになることに気づいたという流れです。
ちょっと意地悪な事も書きましたが、私は新月の願い事肯定派です。
ただ、ルールをどんどん増やすのは、反対です。
このルールを守らないと願いが叶わない、というのも反対です。
願い事をしなければ願いが叶わないというのも、間違っていると思います。
願う以上に、勉強したり努力しなければいけないことはたくさんあります。そっちの方がよほど重要なことです。
それをいたずらに「新月に願い事をしましょう、それだけですべて叶います」という事は、とても無責任で愚かしい事だと思います。
だから、願い事のやり方がこれでいいのか迷うようなことがあるのなら、原典である本を読むことをお勧めします。
それ以外の、特にネット上にあふれかえっているものは、あなたにとって無責任な文章を書いているということを忘れないでください。
本をお勧めする理由は、それもある意味あなたにとって無責任ではあるのですが、ネットよりも距離感を取りやすいので、その分、振り回されにくいと思います。本にコメント書いてもお返事こないですしね。
↑これが最初の原典です。
そういう意味では、わたしの書いている文章も、あなたにとって無責任なものなのです。
そのことを、どうか忘れないでください。
願い事をするとかしないとか以上に、どのような状況にあったとしても、あなた自身の人生を誇り高く生きていてください。