シードルは、発酵→澱引き×2回くらい→ビン詰めという工程がメジャーです。ほかにもいろいろパターンがあるのだけれど、シンプルで一般的なやつをやろうと思います。

なので、まずは大事な発酵の段階をレポートです。

最初のリンゴジュースは、濃縮還元果汁ではなくストレート果汁。白濁タイプ。
味も甘みがそれほど強くなく、香りも弱いくらい。でも味は太い。そんな味わいのジュースでした。
甘みが少なめだったから、思ったより辛口になるのかも?
イメージとしてはしゅわしゅわして林檎のフルーティな甘さのあるシードルがいいなーなんてぼんやり思っていますが、さてはてどうなることか。

まずは、満ち欠けで作るお酒の話手作りシードル・最初の仕込み編からご覧ください。

 
まずは、新月仕込みの発酵編。新月に仕込んで、三日月の頃に発酵したものなので、三日月醸造とでもいいましょうか。これと満月に仕込む満月仕込みの十六夜醸造を比べてみるのが今回の実験です。
 

仕込んでから3時間経過。
発酵がはじまりました。表面に泡が出ています。
しばらく外出して家に戻ると、部屋には林檎の甘さと、それだけではない「えもいえぬ香り」がかすかに香っています!これが発酵の醍醐味!?

 

12時間後
細かな泡がいっぱいに。ビールみたい。 テイスティングしてみると、イースト臭がまずきて、甘みが減ったリンゴジュースの微炭酸という感じ。 なぜか最初のあのいい香りは消えてしまって、ちょっと残念な気持ち。

 

1日経過
大きな泡がぶくぶく。 香りは、いまいちピンと来ないイーストっぽい香り。

 

3日目の朝
大きな泡は消えて、水面は静かです。細かな泡がしゅわしゅわと立ち上っています。

 

4日目
空には素晴らしい三日月。新月の頃に仕込んだ新月仕込ですから、三日月醸造ですね。
あまり見た目に変化なしなので、写真は割愛します。同じような写真が並んでもつまらないし。
でも変化はあって、朝には澱が少し浮き始めている。夜見てみると、少し底にも澱がたまっている。
まだ細かな泡が絶え間なくのぼってくる。発酵は3日~14日程度と環境によってばらつきがあるそう。
発酵終了はイーストが糖を分解してアルコールと二酸化炭素を作るので、甘みがなくなった頃が発酵終了の合図なんだとか。あとは泡が落ち着いてきた頃。そして「ちょうどよい」と感じた頃。最後がとてもアバウトで、初心者はとても困ります。
テイスティングすると、確かに甘みが消えている!イーストの匂いも最初ほどではない。
という事で、うーん、もう一日様子を見てみよう。

 

5日目
朝、香りをかいでみると、なにかが違う!
なにかこう、甘さやフルーツっぽさとは違うけれど、馥郁とした香り
朝に味見をしたかったけれど、お酒になっていたらこれから会社に行くのにちょっとあれだなと思ってやめておきました。
夜テイスティングをしてみると、うん、甘みは消えてるけど果実っぽさはまだ残ってる。泡も昨日より少し弱いくらい。強いお酒をつくるというより、お酒の気配のする果汁っぽい飲み物にしたいなら、発酵は浅めのほうがいいんだろうなー。

という事で、5日目の夜に発酵を終えて、澱引き段階に入ります。

発酵を抑えるために冷蔵庫に入れます。するとイーストのかたまりである澱がどんどん容器の底に沈むのだそうです。
澱を沈めて、上澄みだけをそっと別の容器に移します。つまり、澱を取り除くことですね。
ここから二日間は冷蔵庫で寝かせるので、澱引きはちょうど上弦の月の日になります。

次は澱引きをレポートです。