Twitterなどでは、手帳大好きな人たちがすでに来年の手帳選びにウキウキしている季節となりました。

ただムーンプランナーは、10月(その年によって違いますが、今年はキリよく10/1)はじまりの半年手帳なので、そもそも「来年」という概念では動いていないので、ちょっと不思議な感じになっています。

さて、手帳大好きな人たちがよく口にする「○○手帳を挫折」という言葉。

手帳を売るようになるまで、知りませんでした。
また手帳マニアじゃない人は、手帳を挫折という概念もないと思います。

手帳を挫折って、一体どういうことなのでしょう?

手帳を挫折したという事がさす現象は、どうやら「その手帳を書かなくなった」「白紙のまま」という意味のようです。

挫折したと感じる人は、その手帳がびっしり書き込まれていることを想像して、そうではない白いページを見てとても残念な気持ちになっているという事のようです。

でも、毎日手帳を書ける時間がある人は、どれほどいるでしょう。
書斎があるのかな?
それとも、受験生や学生さんみたいに毎日机に向かう環境?

一般的なデスクワークであっても、なかなか毎朝手帳を開いてゆっくりその日の流れを確認してという段取りを組む人は少ないです(そうすべき、という仕事術のご提案はたくさんありますが……)。

手帳が好き、といっても、いろんなタイプのスキがあります。
毎日書くのが好き!というタイプもいれば、「新しい手帳にワクワクする感じが好きであって、毎日書くことにはさほど興味がない」というタイプもいます。

でも挫折を感じている人たちは、画一的に
「手帳をびっしり書き込んで、やるべきことにそつがなく、やりたいことや夢を叶えまくっている人になりたい!」
「そうあるべきなので、書き込めないなんて、最低!」
というハードな評価を自分に下しているケースが多いように思います。

ほとんどの人は、普通に手帳を使っていて、挫折とか、使いこなせないとか、考えてもいません。
「使いにくいなー、もっと大きい枠の手帳にしたらよかったかな」
「これ書きやすいから、来年もこれにしようかな」
くらいです。

「挫折した」と考える人は、
① 成功と失敗の判断基準をどのように設定しているのか
② その判断基準が厳しすぎている可能性はないか
という事を考える必要があります。

まずその基準がはっきりしないで失敗したとか、挫折したと思うという背景には、「失敗した、挫折したと残念に思ったり、自分を罰すれば、誰かが助けてくれる。あるいは許される。その結果、願ったことが手に入るのではないか?」という思考の癖=役に立たない取引をしている可能性があるんじゃないかなあ、なんて思うのです。

これはもう思考の癖なので、ハマっている人には自分ではわからない。
一生懸命考えて、嘘のない結論なのですから。

この「役に立たない取引」はつくよみ雑記で詳しく書いています。

ムーンプランナーのコツは「再利用」

ムーンプランナーを作った私の年少時期の話をしましょう。
小学校から一貫して、毎日日記を提出することが義務付けられている地域の学校でした。
途中から漢字ノートや英語ノートなど、提出物は増えてきます。
しかし、私はまったくそれらを提出しませんでした!
もちろん、毎日提出しなかった人の名前が帰りの会で読み上げられ、学期末にはまとめて書かされるという罰を受けました。
毎日、毎日、名前を読み上げられる辱めを受け、罰を受け、うけ続けました。
それでも、出しませんでした。

おそらく、家庭環境も大きく影響していたと思います。
家で勉強するスペースとか、時間とか、なかったのです。
(あとさほど勉強しなくても全然困らなかった、というのがありました)

まあ、とにかくですね、毎日日記を書くとか提出するとか、そういう義務は本当に大嫌いだったのです。
大嫌いという自覚のないくらい、嫌だったのです。

なので、おそらく人より白紙の手帳への不快感は強く植え付けられているはずです。

そんな私が、ムーンプランナーの原形を作った時には、達成感と充実感とともに継続することができました。
これには、いくつかのからくりがあります。

ムーンプランナーは、あとから書き込む「再利用」にものすごく効果があります。
再利用というか、単純に前のページやその前のページにあとから「この日これがあったなー」とか「あれを買ったのこの日だったなー」みたいなことを書き込むという事です。
振り返りですね。

つまり、その日に書かなくてもOK!という事です。
あと、「絶対に体調の事以外は書かない!」という縛りをしている人も多いようですが、無関係なメモをちょこちょことはさんでおくと、満月の振り返りがとても効果的になります。
なので、「決めた事以外にも気になることがあったらちょこっとメモ」していきます。

この後から書き込むのは、他の手帳を見たり、自分のSNS投稿を見直したり、スマホのカメラロールを見るという手もあります。

・その日に、毎日書き込まなくてはいけない!
・決められた事だけを書き込まなくてはいけない!
という2大縛りからの解放
これは毎日辱めと罰を受け続けた私をとても自由にしてくれました。

・あとからあった事を書き込む
・気が向いたことをちょこちょこ書き込む

これだけでいいのです。
誰にも怒られません。
(手帳を2冊並行して使っている場合は、「ほぼ日手帳を見る!」と書いておいて、ほぼ日手帳にびっしり何かの感想を書いたりするのもいいですね。手帳をリンクさせるワザです)

余白が多いページほど、あとで書き込むことができます。
時間が取れるときにカフェの狭い机でスマホを見ながら「あの日、満月の前だったのか―」とか「いつもこの人と上弦の月で会ってる」とか、不思議なリズムが見えて来たりします。

(この過去を振り返る作業を一番最初にやっておくと、ムーンプランナーを使う感覚がスッと身につきます。はじめての人は、ぜひ過去のページをお使いください)

もうひとつ、「継続」の裏に隠されている事があります。
手帳を使う時の継続とは、もう毎日、1年間、というか一生書き続ける事こそ至高とされている節があります。

でもね、手帳なんて単なる道具です。

「手帳を使うのは必要な時」と割り切ること。
一生、毎日書く必要なんてないんだということ。

使う道具の効果を最大限に引き出すなら、そういう判断も必要になります。
手帳を書くために大事なことを見落とすという事=手段の目的化の罠があります。

目的のある間だけ手帳を使う、なんてとてもカッコいいと思います。