10月に入り、本格的に手帳シーズンに入りました。
ムーンプランナーは半年ごとなので、10月始まり手帳、4月始まり手帳という感じです。

先日から手帳総選挙も始まって、いろんな手帳を見る機会があって、おもわず何冊か手帳を購入してしまいました。

ムーンプランナーは、サブ手帳的に複数持ちの方が多いのですが、個人的にはそっけないくらいのシンプルなマンスリースケジュール帳と合わせるのが好きです。
ほぼ日手帳やジブン手帳のような大量に書き込む系を合わせている人もいますし、あな吉手帳みたいなバインダースタイルに挟んでいる人も多いようです。

そんな中、ここはひとつ、夢を叶える系手帳をレビューしてみたい!と思います。

ラインナップは以下の3冊。
・夢をかなえる人の手帳
・週末野心手帳
・うまくいっている人の手帳

全部で5000円くらいしました・・・

ディスカヴァー21社さんからリプライをもらってしまいました(; ・`д・´)
5000円かけた甲斐があったです(?)

 

『夢をかなえる人の手帳』

 

  

 

手帳を使って夢を叶えることができる!という潮流を作り出したエポックメイキングな存在の「夢をかなえる人の手帳術」から作られた手帳。160万部も売れているんですねー。ロングセラーです。
毎年コラムが変わっていますが、基本的なスタイルは変わっていない様子。
毎年内容をチラ見するのですが、かつて2冊くらいは使いました。
途中で内容をチェックさえしない年もありましたが、店頭でこの手帳を見ない年はありませんでした。

使わなくなった理由は、重い…。
一年分これを持ち歩くのはめんどくさいのと、あと、本なのか手帳なのか中途半端なところがどうにも使いにくくて、完全に読み物となっていた気がします。
これは夢を叶える系コンテンツ手帳の宿命というか、ディスカヴァー21社手帳の宿命というか。
基本的に「文具としての手帳」ではないんですよね。

さて、今回の2016年版は、「今、ここ」がテーマのようです。
ゲシュタルト心理学がベースになる考え方。認知行動療法など、近代心理学のベースになる基礎的な考え方です。
各月に「今、ここ」がテーマの小さなエッセイと小さな考え事(ワークというより優しい感じ)が差し込まれています。
読むだけでも、スケジュール帳で自分を追いつめがちな人の「気持ち」と「やること」をふわっと減らしてくれるような感じ。

特徴的なのは、一ヶ月を三分割する形で「時間のかたまり」を把握していくというやり方。
年間表にもあります。おおまかに時間を把握していく物差しになっています。
ページも11月から11月までで、手帳の乗換時期を11月にしましょうという提言は今もぶれてません。

あとは、ウィッシュリストというか「ワクワクリスト」、巻末には「ライフサークル」があります。
DO-BE-HAVEのワークなどのコンテンツがついてくるのはお得な感じさえします。
巻末の使い方をしみじみ読み込んで使っていくのが正統派。そうじゃなければこの手帳を使う意味はあまりありません。
もっと普通のビジネス系バーチカルを使ったほうが手帳としての質も機動力も高いです。

丁寧な時間の守護天使の導きを必要とするひとはとても穏やかに、心軽く使っていける優しい手帳。
ゲシュタルト療法の効果は絶大です。
鬱病の治療にも使われる手法ですし、ネガティブに落ち込みやすい人に向いている感じ。
落ち込む前にこの手帳を通して救い上げてくれるような感じ。

すごく優しいのです。でも丁寧に向き合う必要がありますね。

 

『週末野心手帳』

 

  

 

はあちゅうと村上萌のプロデュース手帳・・・と言われても、あまりピンとこないタイプの人間なのですが、どうやらウキウキキラキラ女子のハッピーでラブリーで、週末にちょっと頑張って夢をかなえてみようよ!的な、そういうところから始まっている・・・らしいです。
全然知らなかった・・・。

パッと見ると1日1ページスタイルだけど、面白いのが時間軸がない!
半分から左にボックスが5つと、右が方眼になっていて、日付が入っています。
ここはとても画期的なレイアウトで、ボックスを上から順に
「9:00~11:00 A企画ミーティング」「13:20~16:00 Bさん来社、広告打ち合わせ」みたいに時間軸として使う事もできる。
時間軸が必要ない日には、ToDoリストのように使える。
あるいは方眼のスペースに縦線をひいてお手製バーチカルにしてもいい。
という、自由度の高さ!
これはとてもいいと思います。毎日バーチカルの縦線が必要ない人も多いと思うし。

あとは、小さなウィッシュリストが毎月ついてきます。その小ささがちょうどいい。

ただ、正直一年分を持ち歩く系(ほぼ日手帳的な)なので、重さは覚悟してほしいという感じです。
(私自身が使うとしたらこの重さは最初から選外になると思う。でもレイアウトは魅力的なので迷う)
紙は薄めで、軽量化に努めている感じはヒシヒシとしますが、それが裏目に出て1日1ページファンのヘビーユーザーによる「厚み化」に耐えられるかは微妙・・・という装丁の脆弱性への覚悟が必要じゃないかと思います。

どうせなら、yPadみたいな変形型にしてほしいなあ。そのほうがオシャレ度も増すし、使いやすさは出る。
ただお値段がすでに1800円なところを2000円超えてくるんじゃないかという気がしなくもない。
それともディスカヴァー21社手帳縛りがあって、変形は印刷できないとかあるのかなあ。

12月から11月までという、不思議なつくり。
一番スケジュールが入りそうな12月ははずしちゃうの?次のを買ってもらうためなのかなぁ。
ビジョンマップやウィッシュリストなんかもついてます。マンスリーページは土日がちょっと広め。コンセプト通りです。

これではじめて知ったのですが、この「#週末野心」というのは、インスタグラムにタグつけて「夢を実行してきれいな写真にしてUPする」運動らしいのですね・・・。なんていうか、その夢っていうのも、すごくきれいにパッケージされてお店で売っているような商業的な感じのする夢で、正直おねーさんこういう時代はもう過ぎたわって思いました。スタバのオシャレカスタム・・・木製のカッティングボードにのせるとおいしそうに見えるテク・・・搾りたての牛乳で手作りグラノーラが食べたい・・・。
そ、そうだね、うん、おしゃれだと思うよ。でもその木、よく乾かさないとカビるよね(真顔)
毎ページに小さな #ちゅうもえ の言葉が入っていて「家にはお気に入りのマグカップを用意しておく」とかあって、あー、おねーさんこういうのももうお腹いっぱい食べてきたわって思いました・・・。

今っぽいデジタルな内容も追加されているけど、基本の内容は伝説的雑誌オリーブで修了してます。
オリーブ少女ラスト世代が小姑化するような運動だわ(´゚д゚`)

でも世代が若返っても、こうやってオリーブを読んで「スタイリストになりたいっ!!」みたいに思う欲求と同じようなことをインスタグラムでやっていると思うと、なにかそれは人間の基本的な欲望のひとつなのかなあとさえ思います。

彼女たちの運動が「かわいい!私もやるっ!」ってなる人は、何もレビューを読まずに使って、手作りジャムのレシピや新しいカーディガン選びについてイチャイチャと書き込むのがいいと思います。
そしてかわいい写真をフィルターかけて作る。
それはけして無駄にはなりません。
が、私はもうお腹いっぱいです。。。

でもレイアウトは画期的。とてもいいなー。
要改善だと思いますが、レイアウト自体は今後ばけそうです。

 

『うまくいっている人の手帳』

 

 

今回、結構いいなと思ったのが、この手帳。
ベストセラー本をベースに作られているらしいです。読んだことないですが、本屋でみた事はあります。さすがベストセラー。

この手帳はとにかくアサーティブなメッセージをコツコツと与えてくれます。
アサーティブとは、ちょうどいい日本語がないので説明が難しいとされるのですが、自分の意見を相手を攻撃することなく表明して自分を曲げることなく相手を苦しめることなく折衝して進めいていくような態度。
特に健全な自尊心が重要とされる態度だと言われています。
その「健全な自尊心=セルフエスティーム」をしっかり支えてくれるメッセージがたっぷり入っています。

この手帳は「うまくいっている人」の指針が月の最初にリスト化されています。
毎日のバーチカルのスペースには「うまくいったこと」を三つ書くスペースがちょっとついています。
なるほど、こうやって自分にちょっとずつ自信をつけたり、自分をほめたりするわけですね。
最初についているリストが指針となって、どういう事が良い態度だったのかを忘れずにいられるというのはとてもいい高価だなあと思いました。
特に素敵なのが、月の最後にある1ページで、大きく三つのスペースがあって「今月うまくいったことベスト3」を書くページがあるのですが、なんだか見ているだけでほっこりします。

幼稚園児が表彰台で1位から3位までを無邪気に表彰しているみたいなイメージ。
きっといびつだけど一生懸命作った金のメダルをくれるでしょう。
なんか、うれしい。

そうやってコツコツと自分を大事にあたため続けていくような手帳です。

後ろには映画や本の鑑賞メモページがついているのが他とはちょっと違う感じ。
どちらかというと、男性向けな作り。かわいさはあんまりありません。
イラスト皆無だし、月の満ち欠けは入っていません。女性向けのは月の満ち欠けアイコンがついているものがすごく多いです。

年間目標ページやウィッシュリストなど、あるあるコンテンツもシンプルです。

個人的にはこの3冊ならこれが一押しでした。

ただ、これはすごーくネガティブに落ち込んだところを救い上げてくれる力はちょっと弱いです。
いいところなんかないわい!ってなったところを転換するフックが弱いのです。
最初の指針があるので、ちょこちょこ軌道修正はできそうなのですが、手帳を開く余裕が全くない怒涛の日々を過ごし、すっかり自信がなくなるような状態になってしまった時、続けていいことが書けなかったら、ずどーーんと落ち込んで手帳を捨ててしまいそうです。
そこは「夢をかなえる人の手帳」のほうがうまく機能しています。

毎日が比較的うまくいっている人は、この手帳はしっくり使えると思います。
こちゃこちゃ使い方を書いていないところもいいです。
ビジネス手帳に近い作りです。

ただディスカヴァー21社の手帳なので、どうしてもノルティとかの本気ビジネス手帳みたいな機動性は望めません・・・。
やはりコンテンツとして使うという感じになります。

(あっ、ムーンプランナーもよろしくお願い申し上げます!)

 

icon_buy