最近ファッション雑誌をみていたら、年末のせいか開運や占いの記事が多かったような感じがしました。
なかでも目新しいのが、「幸せを引き寄せる」とかかれたもの。

いままで人目をはばかりながら読むような自己啓発系スピリチュアル分野だった引き寄せの法則が、平積みされる雑誌の表紙にその文字が取り上げられる時代になったみたいです。

引き寄せの法則とは、大まかに言うと「こうなりたいという願いを実現化させる方法」で、ヴィジョンの持ち方とか、どういうふうにイマジネーションをするかとか、精神状態をどのように保つとかいうことに注力すると、実際にそれが現実世界でもそうなるという考え方です。
です、といいながら、この説明でいいのか、あやふやです・・・。

有名な本だと、マーフィーの法則とかザ・シークレットとかですね。

実践者も多いと思うのですが、同時に特にネット上などでは簡単にPV(ページビューの略。何人の人がそれをみたのかという数字)を稼げるというので、アダルトコンテンツと似たような感じになってしまっていて、あやしいセミナーや有料メルマガ、情報商材屋がはびこっています。

私自身はこの「引き寄せの法則」が悪いとは思わないのですけど、そういうあやしげな事はあんまりしたくない訳です。
あやしいけど役に立つならともかく、彼らのブログのうち役に立ちそうな内容のものは多くありません。
特にアメブロのそういう文章は、なんでしょうかね、改行が勝手に広くとられる設定のせい(多分文章を書くのが苦手な人でもたくさん書けたように錯覚させる効果があるんだと思います)で、中身のないブログばっかり出てきます。←つまり調べまくった

中にはなるほどと思うものもありました。
でも、やっぱり「お金を払う」のはとりあえず本屋で買える本くらいにしておいた方がよいかなと思います。

他人の不幸や苦しみにつけ込んで稼ぐ商売はあまりよいものじゃないと思うのです。
一生懸命働いて手にした私のお金で、そいういう奴らの懐を潤してやるのはシャクだし!

引き寄せの法則は、いろいろなやり方があるみたいです。

アファーメーションは、宣言法などと言われ、わたしは○○です、と肯定文でなりたい状態について宣言する、紙に書くという方法。私は金持ちです!とか。儲かっています!とか。
すでにかなった状態で書くとよいといわれています。
ちょっと体育会系なマッチョな感じ。逆にこれで自分のもつ違和感に気づいて「私はお金持ちです!って思うとなんか苦しい!本当はお金持ちになりたくないんだ!」ってわかったりします。
(お金に執着するなんてみっともないといわれて育って、でも親はお金に苦労しているという矛盾を体験していると、お金についてどう関わっていいか混乱するという無意識の抵抗に気づくとか)

あと、ヴィジョンボード。ほしいものや、こんな暮らしをしたいというイメージを視覚化=ヴィジョン化するもので、雑誌の切り抜きなどをコラージュしてそれを眺めるというものです。宝地図という名称で本などもでていますね。(これは古典的な心理療法の箱庭療法を簡易化したコラージュ療法の流れを汲んでいると思います)

瞑想も有効だと言われていますが、禅寺に行けばいいんでしょうか。
やったことがないので、うまく説明できません。

新月の願い事も、これらに非常によく似ています。
新月の願い事については、また詳しく書きますね。

そもそも英語で書かれている引き寄せの法則は、日本語に直すときにものすごく違和感を生じさせています。
そもそも引き寄せって日本語が微妙です。
引き寄せの法則は、英語ではLaw of attraction.
lawは、法律・司法とか法則、attractionは引きつけるとか、魅力とか、遊園地のアトラクションという意味です。

私は英語がさっぱりダメなので、うまく言えないのですが、
この元の言葉をみる限り「魅力的なものを引き寄せる魅力を自分の中から引き出すルール」みたいなイメージがわいてきます。
なんか、念じて念じて呼び寄せるUFOさん来てくださいスタイルとはちょっと違う感じがします。

引き寄せの法則から、精神世界系の本を読んでいくと、「何年に世界は滅びる」型の思想にどうしても着地しがちな人も多いみたいで、なんかそろそろ宇宙のレベルが上がるとかなんとかという説もよく見かけました。
そ、そうなの?
正直、そういうのはちょっと行き過ぎだなあと思います。

そうかもしれないけど、ちょっとロマンチックすぎる。
マイバースデイで育った我々もずいぶん大人になりました。
(※わかる人には懐かしい、おまじない系ティーン雑誌。とっくに廃刊してますがweb版で復活)

引き寄せの法則を活用するのはとてもいいことだと思います。
占いもエンターテイメントの一種です。素晴らしい舞台やライブをみて感動する楽しさに少し似ていると思いますし、より深く考えるきっかけをくれたりもします。
でもそれを使って他人の心の弱さにつけ込んだり、恐怖心を煽ってお金を払わせるビジネススタイルをしている人には極力お金を払ってはいけないと思います。
人の不幸や苦しみで商売するのは、商売人の心意気が足りないです。

似たようなもので、駅前で「○○を救うための募金を!」と叫ぶのも、あまりよい方法とは言えません。
罪悪感を換金させるパフォーマンスは、なにかが違う。本質が見えなくなる気がするのです。

けれども知らぬ間に、特にお金を払うことで、そんなおかしな商売を後押しをしてしまっている場合があります。
心が弱っていると、どうしてもそういう刺激が周りに集まってきてしまうし、うっかり絶対に効きそうにもない風水の置物を買ってしまう事だってあります。
でも、やっぱり責められるべきは、そういう心が弱っている人につけ込む商売をしている人たちだと思います。
人の支えになることと、弱った心につけ込むことは、傍目には同じ行為に見えます。実際行動自体はかなり同じ事をしていると思います。
だけど、そこからさらに絞り取っていく悪徳業者は、絶対許しちゃイカンと思うのです。
そういうところにお金をおとすことは、彼らをのさばらせる後押しをしている事になってしまいます。

引き寄せの法則を調べていて結局引き寄せたのは悪徳業者でした、なんていう結果は最悪です。
そして、簡単に文章を並べるだけでそれっぽく仕上がるので、気が付けば自分自身が中身のない悪徳業者になってしまったなんてこともたくさんあるのでしょう。
わたし自身もそうなりかねない可能性を、時々感じます。

でも、なるべくムーンプランナーはそういう情報を排除して、シンプルに満ち欠けを追いかけただけのものにしていこうと思っています。
なぜなら、月は人間の存在しない太古から何も変わっていない、人の考えが入り込む余地がないものだと思うからです。

それと、そういう「引き寄せの法則」を実践したりするのも、時にはとても楽しいです。
その楽しさまで手放す必要は全然ないと思います。
そういう楽しさをたっぷり取り入れることもできるし、全然そういう気分じゃない時も普通に使える。
そういう手帳になるといいなと思っています。

引き寄せるなら、いいものをガッツリ引き寄せましょう。
魅力のあるものを引き付ける力を自分の中から引っ張り出して、なさそうなら何とかして絞り出して、強力磁石で砂場の砂鉄を全部吸い寄せるみたいに。