牡羊座の新月は、とても重要な新月とされています。

節目になる新月は大きく3つあります。

  1. 自分の星座の新月(および満月)
  2. 牡羊座の新月

蝕は、日食や月食の事で、だいたい半年に一回程度起こります。
自分の星座の新月と満月は、新月は自分の誕生日の近くなので、「●歳スタート」みたいな感じの日。その半年後にくる自分の星座の満月は、●歳折り返し地点です。

で、牡羊座の新月ですが、これは「年度がわり」というイメージが一番強いかもしれません。
四月におこる牡羊座の新月は、すべての新月の中でも一番強いはじまりを司るとされています。
月の満ち欠け暦は、この牡羊座の新月(春分の次にくる最初の新月)を元旦扱いにしています。
もちろんムーンプランナーもそうです。
二冊立てなので、後半は秋分の次におこる天秤座の新月になっています。

月の満ち欠けについていろいろ調べていると、あちこちで牡羊座の新月にビジョンボードをつくろうという提言が見られます。

日本に新月の願い事ブームを起こしたジャン・スピラー氏の著書「新月のソウルメイキング」にも書かれていて、ここが発祥?という感じです。
この本は、新月の願い事(アファ―メーション)をする人は、一度目を通してもいいのではないかと思います。
やはり原典は重要です。(勝手に原典認定しておりますが)
ネット上の情報だけを頼りにするのは、現状あんまりおすすめできないなあと感じている今日この頃。アフィリエイトのためのサイトで中身のないものもすごく多いです……。

さて、前置きが長くなりましたが、ビジョンボードについてですね!
これは欲しいものや見にいきたい場所など、自分の夢や理想を雑誌などから切り抜いてコラージュするというもの。
夢地図、宝地図などと呼んでいる人も多いようです。

参考までに、いくつかビジョンボードってこんな感じというサイトを。

人生の目的がクリアに。夢を叶えるビジョンボード – Love your life.|MYLOHAS
イマドキ女子が実践してる“ビジョンボード”って?前向きになれるビジョンボードの作り方8選 – iemoまとめ

これで夢が叶った!という本もたくさん。
いわく、夢や願い事はどれだけ鮮明に思い描けたかが重要らしいのです。
その手助けとなる鮮明なビジュアルをつなぎ合わせていつも潜在意識に働きかけることで、それが叶う、という流れだそうです。

おそらく、これは古典的心理療法の箱庭療法をベースに進化したものではないかと思います。

箱庭療法(はこにわりょうほう、独: Sandspiel Therapie、英: Sandplay Therapy)

心理療法の一種で、箱の中にクライエントが、セラピストが見守る中で自由に部屋にあるおもちゃを入れていく手法。表現療法に位置づけられるが、作られた作品は言語化されるときもある。基本的に自由に見守られながら表現することが重要であるといわれている。現在は成人の治療にも使用されるが、もともとは遊戯療法(Play Therapy)から派生した。米国や欧州など、世界で用いられる手法であるが、日本でも幅広く用いられている。 (Wikipediaより)

主に小児が対象で、言葉がうまく使えない子供を遊びの形で自己を表現してもらい、現在の心理状態を探る手法であり、同時にセラピーでもあります。
不思議なことに、言いたいことを表現できると、それまで起きていた症状がぴたりと止むことがままあるため、療法と言われています。

箱庭療法は、実に厳格に定められていて、箱の大きさや色、中には砂がどれくらい入っているとか、用意するおもちゃや模型は必ずこれが必要(特に石は絶対はずせないアイテムらしく、石を置いて遊ぶ場合はそこに抑圧がある可能性を読み取る重要な指針になるのです)とか、かなりアカデミックな手法です。

でも、これだとなかなか気軽にできないという事で、それを簡略化したコラージュ療法というものができました。コラージュ、つまり雑誌の切り抜きなどを切り抜いて貼り合わせ、箱庭療法の代わりとしたのです。

おそらく、ビジョンボードの効果は、このコラージュ療法の流れを汲んでいると思われます。

手帳好きさんは、無意識的にこのコラージュを好んで行っている人が多くいると思います。
それはやはり、このプレイセラピーの効果の一環を感じている人が多いからともいえるのではないかと思うのです。誰に見せるものでもないけれど、作りたいものが作れた時の満足感は計り知れません。

このコラージュ療法を応用したビジョンボード作りを、牡羊座の新月に願い事を書く代わりに作ってみようというのが、牡羊座新月に提言されているようです。
正直、いつ作ってもいいし、どの新月に作ってもいいとも思うのですが、なぜかあちこちに「牡羊座新月にやりましょう!」となっています。噂程度のものかもしれませんが、せっかくなので、チャレンジしてみるのもありだと思います(*’▽’)

ルールは以下の通り

「新月時間を過ぎたら、あなたの人生で体験したいことが描かれている写真やイラストなどをコラージュする」
写真などの載っている雑誌などは事前に用意しておいてもいい。
ただし、作業を始めるのは新月時間を過ぎてから。
ジャン・スピラー氏の本ではポスターボード(71×56センチ)程度が良いと推奨していますが、これ、かなり大きいですので、ご自身でちょうど良いサイズを選ぶ方がお勧めです。でも、自分で考えるよりもう少し大き目というのがいいと思います。
手帳よりはノート。A4よりA3サイズ。ノートよりスケッチブック、というイメージで。
作ったものは飾ってもいいし、しまっておいてもいい。
ムーンプランナーをお持ちなら、まずはお試しとしてちょっと小さいですがウィッシュリストのページの「自由にかいてみて」のページに作ってみるのもおすすめです!

4/19は3:57に新月時刻となるので、普通に朝起きたら作り始めるタイミングです。

それまで写真やイメージなどを集めておいて、あとは好きなように作ります。ノリとはさみも忘れずに。
作っていくうちに、文字を追加したり、絵を描き込んだりしたくなるかもしれないので、そこは自由に追加していきます。
あくまでビジョンボードなので、言葉より映像、画像が前に出てくるイメージは忘れずに。

ただ、「絶対これで夢を叶えるんだ!時計はカルティエ!」みたいに切り貼りしていくと、どうしても「手軽に手に入る素材」を張り合わせることになってしまって、非常に平均的で商業的な幸せイメージを作ってしまいがちになるのです……。
売っている幸せを買えるようになる、というのもひとつの幸せですが、それに惑わされ過ぎて問題が起こっていることを薄々感じている人もいるでしょう。

とてもむずかしい事ではありますが、ビジョンボードを作るという事は、自分の心に素直になる練習になるかもしれません。
そして、自分の心に素直になる事は、夢を叶える重要な第一歩です。
心に素直に。
魂が叫ぶ方へ。
牡羊座の新月は、そんなむき出しの魂の素直さとまっすぐさを持っている月です。その力を受けて、自分にも他人にも惑わされないまっすぐな力を取り出してみるのも、このタイミングなのかもしれません。

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新月の願い事の原典、ジャン・スピラー氏の著書はこちら。ネットを見ていると「タダで読める情報で足りるから本はいらないやー」という声をちらほら見かけますが、これはぜひ一度読んで頂きたいです。ムーンプランナーを作るスタートのひとつでもあります。